クリスマスシーズンに合わせてオーストリアの首都ウィーンを訪れてきたのですが、21世紀型の発展している新市街と王宮が今もなお残る旧市街のギャップが鮮明で、観光都市としての評価はかなり高いです。
ネットで検索すると出てくるまとめサイトにはおすすめの観光スポット一覧が載っているものもありますが、記事を書いている人は現地に行ったわけではないので、画像は他のページから取ってきたり、文章も適当だったりなんてことが多いですが、このページは実際に現地に足を運んだ僕が撮った写真と実際に歩いたコースをアドバイスとともに紹介していきます。
このページの内容
フェルステル・パッサージュ
ウィーン市内の観光スポットとしてまず最初に訪れたのは旧市街地にあるフェルステル・パッサージュ。この通り道はかつてのフェルステル宮殿の建物内を通る道で、日本にはない西欧のパッサージュ探索ができます。
この通り道の中あるのはチョコレート屋さんやレストラン、カフェなど。Google Mapsには載っていないので分かりづらいですが、行ってみる価値は十分あります。
そしてこのフェルステル・パッサージュと同じエリアにはウィーン市内のカフェ文化を象徴する2つの有名なカフェがあります。
カフェ・ツェントラルとカフェ・ラントマン
一つ目はカフェ・ツェントラル。入り口には門番が立っている由緒ただしきウィーン風カフェです。創業は1876年の老舗で、いついっても入り口には長蛇の列ができているようです。
僕が行った時も二十人ぐらいが順番を待っていました。
もう一つのウィーン風カフェが、ツェントラル・カフェから3分ぐらい歩いたところにあるカフェ・ラントマン。
外観が宇宙船のような近代的な形をしているので最近できたカフェと思いきや、カフェ・ツェントラルより3年早い1873年創立だそう。
カフェ&レストランなので、デザートだけでなく料理も食べられるので散策中のお昼休憩やおやつ休憩には向いているかも。僕もタイミングよくお店に入れたので、名物のアプフェル・シュトゥルーデル(Apfelstrudel)を食べてきました。
中でも朝食メニューが人気らしく、カフェ・ラントマン公式サイトによると午後3時まで朝食メニューの提供をしているようなので、時間が合う人は行ってみるのをおすすめします。
カフェ・ラントマン(Café Landtmann) | |
営業時間 | 7:30-24:00 |
住所 | Universitätsring 4, 1010 Wien |
ちなみに支払い方法はテーブルでのクレジットカード支払い(一応現金払いも可能ですが、ヨーロッパでは一般的ではありません)です。近くを歩いているウェイターさんに声をかけるとテーブルに支払い機械を持ってきてくれるので、その場で支払いをします。
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カードを機会に挿入するとチップ額選択画面が表示されるので、代金の1割〜2割ぐらいを選択しましょう。チップを支払うのは国によりけりですが、ここオーストリアではチップが必要となるケースが多いようです。
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ウィーン市庁舎と市庁舎前広場
カフェ・ラントマンで小腹を満たしたら、目の前にある市庁舎前広場に向かいましょう。時期によりますが、12月に行けばこの広場前で大きなクリスマスマーケットが開催されているのでヨーロッパのクリスマスを味わうことができます。
これまでパリ、ストラスブール、コルマール、ベルリンのクリスマスマーケットに行ってきましたがここのクリスマスマーケットは売られている物に現地の食べ物が多く含まれていて地元色が出ていました。
国会議事堂
市庁舎のすぐ隣にはオーストリアの国会議事堂が建っています。この辺りのエリアにはかつての王宮や市庁舎、博物館が集中していて、歩いているだけでも面白いです。
正面から国会議事堂を見るとこんな感じ。写真を見るとわかるように古代ギリシャ建築で建てられています。この国会議事堂は19世紀に建設されたのですが、やはり威厳を示すために古代ギリシャ建築に頼るのは国を選ばずの常套手段なのでしょう。
ホーフブルク宮殿(ノイエ・ブルク)
ギリシャ神殿のような国会議事堂を後に、リング通りを渡ると次に見えてくるのはホーフブルク宮殿。かつてはハプスブルク家の王宮、現在はオーストリア連邦大統領の公邸となっているこの建物はまさしくウィーンの権力の象徴。
僕が訪れた時期は前庭が工事中&曇り空だったので残念でしたが、それでも視界に収めきれないほど広い宮殿からはかなりの威厳を感じました。
王宮宝物館
そしてこのホーフブルク宮殿の脇にある王宮宝物館はせっかくウィーンを訪れたならぜひとも訪れておきたい場所の一つ。
王宮宝物館という名からも想像がつくように、かつてのこの地にどれだけの富が集まっていたかが陳列された装飾品から伝わってきます。
入場料は少し高い12ユーロ。19歳未満だと入場料が無料なので若者はお得です。
中心街のショッピングストリート
旧市街の中心部に位置するシュテファン大聖堂を取り囲むエリアは大きなショッピングストリートが何本も通っています。
僕が通ったのはコールマルクト通り、グラーベン通り、ケルントナー通りの三箇所ですが、すべての通り道が歩行者天国になっていて、ウインドウショッピングには最適な場所になっています。
実際、このあたりのショッピングストリートは観光客の数が他のエリアに比べて顕著に多かったです。
ベルヴェデーレ宮殿
旧市街のショッピングエリアを後にして、この観光プランの最後に向かったのは市街地から少し離れた丘の上にある宮殿、ベルヴェデーレ宮殿。「ベルヴェデーレ」という単語が「展望台」や「見晴らし台」を意味する言葉なので、文字通りの場所なのです。
門を通って池の先に佇むのがベルヴェデーレ宮殿。宮殿の中はオーストリアでも最大級の美術館になっていてクリムトの『接吻』が所蔵されています。
焼肉のたれ宮殿
個人的には「ベルヴェデーレ宮殿」と聞くと、焼肉のたれのCMをやっている日本食券¹を思い出してしまうのですが、たしかにあのCMに出てくる宮殿風の工場と外観が同じでした。
※:愛媛県今治にある日本食券の食品工場はベルヴェデーレ宮殿をモチーフとして建設された。
ちなみに本物の宮殿では季節に合わせてクリスマスマーケットが開かれていて、ここのクリスマスマーケットも市庁舎前広場同様、賑わっていました。
おまけ情報:ウィーン市内を歩いていて見つけた面白いもの
この観光ルートを歩いている途中でみつけた日本にはない、面白いものを3つ発見したのでその写真とともに紹介します。
信号のカップル
まず一つ目は信号に注目。青信号の時にカップルが手をつないで渡っているシルエットが現れます。
日本の行政がやらなさそうな遊び心を感じられますね。
地下鉄構内のライン
2つ目は地下鉄構内で発見。上の写真を見ると3本のラインが天井と床に走っているのがわかりますが、このラインがそれぞれの路線の改札まで導いてくれるのです。
海外だと標識がわかりづらいので駅内で迷うこともありますが、これなら絶対に迷わない。シンプルなデザインで、路線の色さえ分かっていれば目的地まで向かえるこのタイプの案内はこれから日本で導入してもよさそう²です。
※²:色だけで案内すると色盲の人にはバリアフリーではないので、同時に看板もしっかり設置されていました。
改札が改札じゃない
駅に関連することでもう一つ驚きが。詳しくは次の記事で書いていますが、ウィーンの地下鉄改札はもはや改札の役割を果たしていません。
下の画像でもわかるように腰掛け椅子のような使われ方をされています。
ウィーン市内の人気観光地を巡るプランまとめ
こんな感じで回るとお昼頃からのスタートで、夜8時ごろにはホテルに戻ってくることができました。
もちろんウィーン市内には今回訪れなかったモーツァルトの家や美術史美術館のような観光スポットが他にもいくつかあるのですが、だいたいの有名どころは今回の観光ルート通りに歩いて行けば押さえられるんじゃないかと思います。
1日乗車券があると便利かも
中心街の移動は大した距離じゃないので徒歩でしたが、ベルヴェデーレ宮殿のような少し離れた場所に行くのにはメトロとトラムを利用したので、1日乗車券(7.6ユーロ)をあらかじめ買っておくと移動がだいぶ楽になるのでおすすめです。
詳しい買い方やメトロの乗り方は次の記事で解説しているのでざっと目を通しておくと滞在時に役立ちます。
ウィーンの地下鉄・トラム・バス乗車券の買い方&乗り方まとめ。空港から市内までの行き方・帰り方も解説
また、詳しくは次のページで紹介していますが、ホテルの中には滞在期間中の公共交通機関無料チケットをくれる場所もあるので、そうした場所に泊まるのもおすすめです。僕が滞在したインターシティホテルは駅前&大通り沿いでかなり便利でした。
ウィーンでおすすめのホテル体験記。駅徒歩1分・公共交通機関無料チケット付きで便利
